猫がくしゃみをする原因とは?考えられる病気と予防方法を紹介

猫がくしゃみをする原因とは?考えられる病気と予防方法を紹介

猫も人と同じように鼻に違和感があるとくしゃみをします。数回程度で治ればいいですが、くしゃみが止まらない場合や鼻水を伴う場合、病気を患っている可能性があります。

そこで今回は、猫がくしゃみをする原因とくしゃみから考えられる主な病気、予防方法ついてご紹介します。

猫がくしゃみをする原因とは?

人は鼻にホコリやゴミなどの異物が入ってむずむずすると、自然とくしゃみが出ます。これは猫も同じように、くしゃみをすることで鼻の中の異物を排出しようとします。くしゃみが数回で終わり、そのあとの猫の様子が普段通りに過ごしている場合は、生理現象のくしゃみとして考えられるため、問題はないでしょう。

しかし、「何日も止まらない」「鼻水を伴う」といった場合は、何らかの病気の可能性があるため、動物病院を受診することをおすすめします。

猫のくしゃみから考えられる主な病気

ここからは、猫のくしゃみから考えられる主な病気について紹介します。

猫クラミジア感染症

「猫クラミジア感染症」とは、クラミジアという病原体によって感染する病気”猫風邪”の1つです。症状としては、くしゃみや鼻水に合わせて目ヤニがたくさん出ることが特徴です。また、感染してから2日〜5日ぐらいで、片目にまず結膜の充血や腫れ、まぶたの痙攣などの結膜炎の症状が出ます。特に、子猫の時期に多いため、子猫にこれらの症状が現れた場合は、猫クラジミア感染症の可能性があります。

猫ウイルス性鼻気管炎

猫のヘルペスウイルスが原因で起こる”猫風邪”の1つです。くしゃみや鼻水の他、発熱や咳などの症状が特徴です。結膜炎と同じような症状が現れ、生まれたばかりの猫が発症すると、体温保持ができずに肺炎や全身感染を起こしやすく、最悪の場合死に至る場合もあります。感染力が強いため、ウイルスに感染した猫のくしゃみや鼻水などに接触した場合や、猫同士のグルーミングで接触しただけでも感染します。

猫カリシウイルス感染症

カリシウイルスが原因で起こる猫風邪の一種で、くしゃみや鼻水、発熱など一般的な風邪の症状が特徴です。また、カリシウイルス特有の症状として、口内炎や舌炎(ぜつえん)といった症状が現れます。ほとんどの場合、感染した猫との接触によって発症しますが、空気感染や手、衣服、食器などのこともあります。

鼻炎

鼻炎とは、鼻の粘膜が何らかの原因により炎症を起こしている状態のことです。くしゃみやサラサラとした鼻水が出ることが特徴です。症状が進むと、ネバネバとして鼻水になる、膿(うみ)が混じる、鼻粘膜から出血し血液が混じるといった症状が見られることがあります。

副鼻腔炎

鼻の奥にある「副鼻腔」に炎症を起こすのが「副鼻腔炎」という病気です。くしゃみや鼻水、鼻詰まりなどの症状が特徴です。症状が悪化すると結膜炎や流涙症(りゅうるいしょう)に進行し、呼吸困難に陥ってしまう恐れもあります。鼻炎から併発することが多いので、鼻炎の症状が現れたらすぐに病院に連れて行くようにしましょう。

猫のくしゃみの予防方法

最後に、猫のくしゃみを予防する方法について紹介します。

部屋を綺麗に保つ

くしゃみや鼻水などのアレルギー症状を引き起こすホコリなどを取り除くために、部屋をこまめに掃除することが大切です。また、寒かったり、空気が乾燥していたりすると、感染症にかかりやすくなるため、湿度にも気を配るようにしましょう。乾燥がひどい場合は、加湿器などで適度に保湿するのも効果的です。

ブラッシングする

猫は自分で毛づくろいができる生き物ですが、その際、毛についたダニやホコリを吸い込んでそれがアレルギーの原因となってしまうこともあります。そのため、定期的にブラッシングを行い、ホコリやダニを綺麗にしておくことでくしゃみや鼻水の予防や改善につながるのです。

定期的なワクチン接種と健康診断

病気が原因のくしゃみや鼻水を予防するためには、子猫の頃からワクチン接種をしておくことで、仮に感染した場合でも軽症で済みます。加えて、定期的に健康診断を受けておくと、猫の異変にすぐに気づくことができるようになります。

室内で飼う

感染症は他の猫と接触することで感染してしまう病気も多いため、できるだけ猫は室内で飼育することをおすすめします。また、多頭飼いをしている場合、他の猫に感染を阻止するためにも症状が出始めた段階で隔離してあげるといいでしょう。

まとめ

今回は猫がくしゃみをする原因と考えられる主な病気についてご紹介しました。

「たかがくしゃみ」と思っていたら、思わぬ病気にかかっていたというケースもあります。日頃から猫の様子を観察して、健康管理をきちんとしてあげることが大切です。また、もしくしゃみがずっと続くようであれば、すぐに動物病院に相談することをおすすめします。

愛猫のくしゃみや咳などの気になる症状がある場合は「池田動物病院」にぜひお越しください。

当院は、循環器科をはじめ、外科、整形外科、内科、呼吸器、皮膚科、腫瘍科、眼科の8科目を幅広く対応している動物病院です。それぞれ専門医が治療に当たるため、その場の治療だけでなく、再発防止や抑止のサポートもしっかりとさせて頂いております。

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